転職エージェント活用術

初めての転職エージェント面談で“得する人”がやっている準備3つ

はじめに|「相談だけ」でも、準備しておく人が得をする

転職エージェントとの面談。

「まだ転職を決めたわけじゃないし、相談だけなのに何を準備すればいいの?」 そう思っている方も多いと思います。

でも実は、初回面談こそ“準備した人ほど得をする”タイミングです。 なぜなら、エージェントも限られた時間のなかで「紹介すべき人材かどうか」を見極める必要があるから。

僕自身、新卒で外資系IT企業に入社し、転職をしたことはありません。 ですが20代後半になり、将来のキャリアの選択肢を広げるために、複数のエージェントと“相談ベース”で面談をしてきました。

その中で強く感じたのが、「きちんと準備して臨む人」と「なんとなく来た人」では、得られる情報もその後のサポートもまったく違うということ。

この記事では、初めて転職エージェントと面談する人が準備しておくと“得する3つのポイント”について、実体験を交えて解説していきます。


準備① 自分の“キャリアの棚卸し”をしておく

転職をするしないに関わらず、キャリア面談は「自分のこれまでを整理する」良い機会です。 その第一歩として、自分の職歴・経験を“棚卸し”しておくことは非常に重要です。

具体的にどう準備するか?

  • いつ、どの部署で、どんな業務をしていたか
  • どんな成果やプロジェクトに関わったか
  • 得意・好きだった仕事とその理由
  • 苦手だったことや課題に感じたこと

このあたりを、紙でもメモアプリでも構わないので箇条書きでまとめておくと、面談でのやりとりがスムーズになります。

なぜこれが大事なのか?

エージェントは、「この人にはどんな企業が合いそうか」「どんなポジションなら推薦できるか」を考える必要があります。

そのためには、あなたの経験や価値観を深く知る必要があるのです。

そして棚卸しをしておくことで、自分自身の理解も深まります。 これまで無意識にやっていたことが「意外と評価される強みだった」と気づくこともあります。


準備② 転職で重視したい“軸”を仮でもいいから考える

「なんとなく今の仕事にモヤモヤしている」 「でも、次に何をしたいかは決まっていない」

そんな状態で面談に臨む人も多いと思います。僕もそうでした。

でも、たとえ曖昧でも、「これだけは大事にしたい」という“仮の軸”を考えておくと、面談の質が大きく変わります。

軸って、たとえばどんなもの?

  • 年収をもっと上げたい
  • グローバルな環境に身を置きたい
  • マネジメント経験を積みたい
  • フルリモートで働きたい
  • 専門性を深めたい(IT、マーケ、財務など)

どれか1つに絞る必要はありません。 でも、「自分は何を優先したいのか」を考えておくと、エージェントからの提案がより精度の高いものになります。

「なんとなく話を聞きに来ました」は損をする

エージェントもプロとはいえ、人間です。 真剣に考えている人にこそ、より良い求人を紹介したくなるものです。

逆に、「なんとなく」「特に希望なし」「いい会社があれば」程度だと、紹介も当たり障りのないものになってしまいがち。

「仮の軸」を持っているだけで、相談の場が“ただの情報収集”から“戦略的なキャリア設計”へと変わります。


準備③ 質問したいことを3つ用意しておく

面談を受け身で終わらせず、主体的に活用する人の特徴は、「質問力」にあります。

転職エージェントとの面談は、企業説明会ではありません。 あなたが気になること・不安に思っていることをぶつける“キャリアの壁打ち”の場です。

具体的な質問例

  • 私のスキルでチャレンジできるポジションはどのあたり?
  • 他の業界・職種に行った人の事例は?
  • SaaS業界に興味があるけれど、今から未経験で行けるか?
  • 外資と日系、それぞれの選考プロセスの違いは?
  • 英語が得意でない場合の転職戦略は?

「質問をする=やる気がある」と伝わる

事前に質問を3つ用意しておくだけで、面談の空気は全く変わります。 「この人は真剣に考えている」「キャリアに主体性がある」 という印象を持ってもらえます。

そして、その質問を通して、エージェント自身の“目利き力”も見えてきます。 答えが曖昧すぎるようなら、その人と組むべきかの判断材料にもなります。


面談後、実際に得られた“リターン”

僕が複数のエージェントと面談して、準備していて良かったと思ったことをまとめます。

1. 自分のキャリアの強みが言語化できた

面談中に自分の過去経験を伝えながら、「それはこういう強みに変換できますよ」と補足されることが多く、 結果として自分のアピールポイントがクリアになりました。

2. 想定外の可能性を知ることができた

あるエージェントから、「現職でさらにこういう経験を積めば、次のステップに有利になりますよ」とアドバイスされたことで、 今の会社に残る決断にも納得感が生まれました。

3. 面談内容が、評価面談や自己PRにも活きた

整理したキャリアの棚卸しは、社内の評価面談や自己紹介資料にも使えます。 思わぬ副産物でしたが、これは本当に大きかったです。


よくあるNGパターンとその改善策

  • ノープランで臨んでしまう → 質問テンプレを使って事前に考える
  • 転職したい理由がネガティブすぎる → 現職の良さも整理して伝える
  • 希望が漠然としすぎている → 「仮の軸」でいいので優先順位を可視化

エージェントは、ただの求人紹介屋ではなく、“キャリア戦略の伴走者”です。 その関係を築けるかどうかは、初回面談の質で決まることが多いです。


まとめ|面談は“選ばれる場”ではなく“共に考える場”

就職活動の面接と違って、転職エージェントとの面談は「評価される場」ではありません。

あなたのキャリアをどう育てていくかを一緒に考える“ミーティング”です。

とはいえ、エージェント側にも「支援したいと思える人かどうか」を見極める目があります。 その意味で、“準備してきた人”は信頼されやすいのです。


おわりに|迷っていても、一度話してみる価値はある

転職をするかどうかを決めていなくても、エージェントとの面談は有意義な時間になります。

特に、

  • キャリアに漠然とした不安がある
  • 今の環境に閉塞感を感じる
  • もっと自分の可能性を広げたい

そんな方にとって、第三者とキャリアを言語化する体験は、それだけで大きな前進です。

「まだ何も決まっていないけど……」 そんな状態でも大丈夫。むしろ、そういう人にこそ面談をおすすめしたい。

そしてそのとき、この記事の3つの準備をしておくと、きっと得られるものが増えるはずです。

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